絆 1
11歳の大地之助が、江戸城の殿様のお小姓になって早3ヶ月が経とうしていた。
家族を亡くして寂しい思いをしていた大地之助は、侍に誘われるまま殿と会い、その優しい人柄と包容力に次第に魅かれ、
初めて人を愛することを知った。
殿も大地之助の可愛らしい容姿と、健気に仕事を頑張る姿や純粋に自分を慕うその姿に、他の誰にも抱かなかったやすらぎを感じて、
大地之助以外のお小姓は一切取らずに深い愛情を持って大地之助に接していた。
その間、大地之助に邪な想いを抱いていた家臣の横山・室井・桜田という男達が、殿に別の少年をあてがい大地之助を輪姦するという事件が起きた。
それが殿が仕組んだことだと聞かされた大地之助は、あまりのことに城を飛び出すということもあったのだが、誤解も解け、何より互いが必要な存在だと
改めて認識して、2人は前以上に仲良く城で暮らしていた。
そしてこの日の夜も殿の部屋で愛を交し合っていた。
「殿…」
「大地之助…」
2人は熱く見つめあい、口づけを交わす。
吐息がどちらのものか分からなくなるほど、お互いの舌を深く絡めあった。
そんな様子を障子の向こうから息を飲んで見つめる男達がいた。
…それは殿の側近達。
殿や大地之助がいる部屋の向こうで、毎日必ず家臣が2人一組で寝ずの番をしているのだが、見つからないことをいいことに、契りの様子を覗き見ているという訳だ。
今日は家臣長の中条をはじめ、江田・田崎・五代と、全員が寝るのを惜しんで睦みあう殿と大地之助を見守っている。
この4人は普段の仕事振りは至って真面目で優秀な者達なのだが、大地之助の魅力の前ではどうにも理性がきかないようだ。
細く開けた障子の隙間から見える殿と大地之助を見て、中条が小さく呟く。
「…本当に大地之助殿は色っぽいなぁ」
「まったくだ」
順番待ちで後ろに控えている田崎と江田が深くうなずいた。
そのまた後ろで一番若手の五代が、殿達に気づかれやしないかとヒヤヒヤしていたが、やはり大地之助の悩ましい姿を見たいという気持ちには勝てず、
大人しく黙っていた。
家来達がそうやって楽しんでいることなどつゆ知らず、大地之助と殿は仲睦まじく口づけを続けている。
大地之助の着物に殿が手を掛け、優しく脱がしていく。
大地之助は白い身体をさらして、口づけをしたまま中腰になり殿に覆いかぶさっていった。
「大地之助?」
いつもの反対で仰向けになった殿が、キョトンとした表情になって大地之助を見つめる。
大地之助は少し赤くなって答えた。
「いつも殿が僕にしてること…今日は僕がしたいんだ」
そう言って大地之助は殿の着物をはだけて、その腰に馬乗りになった。
殿は積極的な大地之助の姿に、新鮮な喜びを感じる。
部屋の外で家臣たちは色めきたった。
「すっ…すごいぞ今夜はっ!!」
「か…代わってくれっ」
中条を押しのけ、今度は田崎が隙間の前を陣取る。
大地之助は、殿の耳元に口づけた。
そしてその柔らかな口唇は首筋へと移動し、舌を出してチロチロと悪戯をするようにそこを舐めた。
殿は息を喘がせて、大地之助のあらわになった背中を撫でさする。
大地之助の舌は今度は殿の乳首を捕らえ、巧みに愛撫していく。
殿のモノはそれだけで張り切りだしていた。
大地之助は自分の脚の間でそれを感じて、殿に聞いた。
「殿、気持ちいい?」
「ああ…最高だ…たまにはこういうのもいいな」
大地之助を愛おしそうに見つめながら、殿は息を弾ませる。
大地之助は殿の胸に頬をぴったりとくっつけ、フフ、と嬉しそうに笑った。
そして寝転んでいる殿の脚の間にゆっくりと移動して、殿のいきり立った魔羅を口にふくんだ。
「…っっ!!」
強烈な感覚に殿の全身が震える。
大地之助の小さな口には殿の魔羅は容易に納まらないのだが、大地之助はそれでも一生懸命奉仕しようと試みる。
裏筋を縦に舐め上げたり、先端を舌で刺激したり、唇でねぶったり…。大地之助の頬も次第に上気していた。
それを目の当たりにして、家来の田崎の男根も大きくなっている。
順番待ちしていた江田が無理矢理田崎に代わり、その先を覗き見た。
「大地之助…上手になったな」
尺八を褒められて、大地之助は殿の魔羅から一旦口を離して言った。
「へへ…毎日殿に可愛がってもらってるもん」
口元を唾液で濡らして可愛らしく微笑む大地之助と、している行為の落差に欲情した殿は、上半身を起こして言った。
「じゃあ、私もご返杯といくかな」
殿はなおも自分の魔羅をおしゃぶりしている大地之助の着物の裾を捲り上げ、小さな丸いお尻に指を這わせた。
「っ…!」
大地之助が少し驚いている隙にくるりと方向転換させ、自分の顔をまたがせるような恰好を取らせた。
「はっ…恥ずかしい…」
大地之助は顔を真っ赤にさせて身を逃そうとしたが、殿は腰をしっかりつかんでそれを許さなかった。
「この体勢で見るのもオツなものだな」
殿は大地之助のおチンチンと可愛い菊門を視姦した。
おチンチンは次第に大きくなり、ピクンピクンと脈打っている。
殿は舌なめずりをして大地之助自身をくわえた。
「あぅんっ」
大地之助は殿の魔羅を右手でこすりながらのけぞる。
殿の口にすっぽりと包まれたそれは、みるみる膨張していった。
「あっ…はぁん…んくっ…」
大地之助の甘い声を聞いて、殿はますます興奮した。
「大地之助の身体は、どこも甘くておいしいよ。ここも…」
殿はそう言いながら双丘をぐいと割り開き、桃色の蕾に舌を差し入れた。
「ひぁっ!」
大地之助は背中を大きくしならせ、それを迎え入れる。殿は大地之助の菊門のしわひとつひとつを丁寧に舐めとり、柔らかくほぐしていった。
「ふうっ…んん…」
大地之助も負けじと殿の魔羅をくわえて刺激する。
2人の口元はもう唾液でべとべとだった。
「とっ…殿ォっ…もう僕っ、入れてほしい…」
「よし」
殿のモノは、もうこれ以上ないというくらい大きく怒張している。
大地之助におねだりされなくとも、殿は大地之助の中に早く入れたくて、もう限界だった。
大地之助は一旦殿の顔の上から退いて、殿を寝転ばせたまま魔羅の上に自分から腰を沈めていった。
殿のモノを片手で支え、菊門にあてがいゆっくりと入れていく。
「んんっ…あ…ぁ…」
何度も繋がっているのだが、やはり大地之助の小さな身体には殿のモノは大きいのでなかなか入りにくく、少し苦痛を伴う。
眉をひそめる大地之助の様子を見て殿は心配になった。
「大地之助…大丈夫か?」
「うん、大丈夫…あ…はぁ…」
苦しそうな表情ではあるが、大地之助が懸命に腰をくねらせて自分を納めようとしている姿に、殿はさらなる欲情と、感動を覚えていた。
「ん…ん…ぜん、ぶ、入ったよ…」
大地之助は息も絶え絶えそう言って、上気した頬のまま、ゆっくりと上下に動き出した。
「あっん、あ…ぅんっ…」
目をつぶって波のように押し寄せる快楽を味わう大地之助。
部屋の外では家来達がおのおののモノを激しくしごいていた。
江田は名残惜しそうに五代に順番を譲る。五代は部屋の中から覗く大地之助のなまめかしさに失神しそうだった。
殿は大地之助のやんわりとした律動に身を預けたまま、大地之助の胸にある小さな突起をつまんだ。
まだまだ子供の、その桃色に色づいた部分がほのかに赤くなる。
「大地之助…」
「殿ォ…」
大地之助は殿に優しく頬を撫でられ、促がされるままに半身を倒れこませ口づけをした。
お互いの裸の胸がぴたりと寄り添い、ひとつに溶けあったような錯覚を引き起こす。
貪るように舌を絡ませあい、もつれあわせた。
大地之助はゆっくり腰を動かしながら殿に聞いた。
「殿っ…はぁ、あぅ!気持ちいい…?」
「っうっ…あ…ああ、気持ちいい。お前は?」
「僕もっ…っ!ん、ん…気持ちいい…」
それを聞いて、殿の理性の糸がぷつりと切れた。
大地之助の背中を支え、つながったままぐるりと大地之助を布団に押し倒した。
「あぁっっ!!」
殿は大地之助を深く刺し貫いた。大地之助は先ほどよりも奥深く殿の魔羅に責められて、声が大きくなる。
「あっ、あっ…んんっ殿ォっ…!」
殿がガクガクと大地之助を揺さぶりながら言った。
「すまん、大地之助っ…痛いか…?」
「ううんっ…なんか、すごいっ…あっんっ、はぁ…っ!」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音を発しながら、殿のモノが出し入れされる大地之助の小さな菊門は、赤く色づいていた。
そこからは殿の魔羅から出た愛液が流れ出て、滑らかな行為を促がす。
「っっ…大地之助っ…!」
殿はさらに腰を打ちつける。大地之助はブルっと身体を震わせた。
「ふっ…あっ、うあんっっ!!…との、もう僕っ!!」
「よし、私もそろそろだっ…んっ!」
そんな2人を固唾をのんで見守っていた五代がコッソリ呟いた。
「そろそろ終わりそうですよ」
すると、声だけで我慢していた他の家臣達が五代を押し退けた。
「それは見ておかないとっ!」
「次は私だぞ!」
「私が先だっ!!」
田崎・中条・江田の3人が障子の前で我を忘れて押しあいへしあいしている。
五代は慌てていさめた。
「ちょっとっ。あんまり大声出すとバレますよっ」
それを聞いて田崎が五代の襟元を掴んだ。
「なんだとっ!」
「いい子ぶるなっ、一番新米のクセにっ!!」
江田も五代を攻撃する。
その隙に中条がちゃっかりと障子の隙間から殿達を見ていた。
「あっ…あぁっ、殿ォっ!!」
大地之助が殿より一足先に達し、それに続こうと激しく揺れている殿の耳に、隣の部屋の声が聞こえてきた。
「うぅっっ」
「わ――、中条さんが1人イッちゃいましたよっ!」
「なんとっ。五代、お前のせいだぞ!!」
「そうだそうだ、一番いいとこ見逃しちゃったじゃないか!」
大地之助は絶頂の余韻に浸りつつ、殿と一緒に揺れながら声のする方を見た。
殿も不審に思ったが、腰の動きは今さら自制が聞かないらしくそっちを見ながら前後に揺れている。
その時、ケンカの拍子で障子が部屋側に倒れてきて、家来達4人が叫びながら情けなく転がり込んできた。
「うわ――――――――っ!!!!」
その様子に驚いた殿は、大地之助の中で呆気なく果ててしまった。
