まだ小さく痙攣しているものの射精の最後の一滴後もしばらくその余韻を遊ばせておいて、だいぶん落ち着いたであろう大地にナブーは声を掛けた。
「ところてん…初めての前立腺マッサージでこんなにたっぷり…素質あるなァ」
ナブーは大地を腕から下ろしながら、筋肉の浮かんだ肌に半透明の白濁した液が光るのを見て悦んだ。
「っ、ごめんなさい…!」
客を自分の精液で汚してしまったと、大地は気だるさの残る頭で『良くないことをしてしまった』と慌ててちり紙を探した。
ちり紙はナブーがローションを取った枕元に用意してあり、大地は四つん這いの姿勢でそこへ向かった。
しかし、その細い腕をナブーがガシッと掴んできた。
「菊門。その格好でオレに見せてみろ」
「!!!」
「弄らしてはもらったが、まだお前の名門をこの目で見てねェからな。オラ、ケツ向けろ」
「っ…!!!」
大地はおとなしくナブーの命令に従った。
布団の上に四つん這いになった大地に、ナブーは尻の方から近づいて身をかがめた。
「脚、拡げんかい」
「……」
そして、ナブーは大地が聞きたくなかった名前を出した。
「シャマンは幸せ者だな、こんな可愛いココに一番最初にハメられて」
「!!!」
大地は今までナブーにされた行為の最中、ずっとシャマンがそこにいることを忘れようとしていた。
そうでないとあまりにも辛くて屈辱的で、やりきれないからだ。
なのにこうしてナブーがわざと彼の存在を思い起こさせる。
大地はこらえていた涙が溢れてきそうになるのを実感した。
一方シャマンは、大地が尺八を終えてからここまでずっと広縁で我慢の時を過ごしていた。
ナブーが大地にした行為ひとつひとつが、野蛮で野卑なヤツの人間性を物語っている。
握りしめた拳にはもう感覚がなかった。
ナブーは大地の菊門の入り口を上下左右に引っ張るだけでなく、時折軽く指先でくすぐってきた。
その際に軽く挿入するが奥まで挿れることはなく、入ってきても第一関節までが最深なくらいだ。
どっちつかずのその行為は大地をより精神的に追いつめた。
そうしているナブーの呼吸は興奮で荒く乱れ始めていた。
気のせいか、シャマンの名を口にした頃からそうなっている気がした。
ナブーがまたローションを手にした気配がした。
くちゅっ…ぴちゅ、ぱちゃ、くちゅちゅ…背後からそんな音が聞こえてくる。きっとあのでこぼこの魔羅に塗りたくっているのだろう。
「……」
大地の鼓動が、ドッドッドッドッ…と今日一番のスピードで打ち始めた。
(つ、ついにアレが…)
心の準備をしようとしたその時、ナブーは大地の小さなお尻を両脇から掴んで後ろから覆いかぶさった。
「……!!!」
菊門にはナブーの巨根の頭が擦りつけられる。
異常な大きさに大地は血の気が引いた。
なのに、後ろからのしかかるナブーはその巨体ゆえに大地の背を優に超えて、真上からその顔を覗き込んで来た。
大地は思わずその異様な迫力にぎくりと身じろぎをして目を見張った。
「ヒッヒヒ…」
「っっ…〜〜…」
ギラギラと欲望をたぎらせる漆黒の小さな瞳は、恐怖で胸をわななかせる大地を捕らえている。
それは無情にも、自分の快楽の餌食となる哀れさを愉しんでいるものだった。
思わず顔を背けた大地に、ナブーは少し考えた様子で呟いた。
「…この角度もいいが、もっとちゃんと見たいねェ」
ナブーは突然身を起こしたかと思うと、大地を正面から抱きかかえて広縁の近くにさらった。
「っっっ!!」
あまりの素早さに呆気に取られている隙に、ナブーは大地の脚を拡げて真向かいから挿入の体勢に入っていた。
「さ〜あ、オレ様の真珠入りおちんぽ様にどれだけ泣かずに耐えられるかな〜?」
「!!!」
ナブーはぐい、と大地の菊門に再度亀頭をあてがった。
自分へと伸びるナブーの魔羅が見える。
その太さも大きさも普通じゃない。
凶器と言ってもいい形状の凶暴な代物が、いまだ挿入に多大な苦痛を伴う菊門に押し入ろうとしている。
「や、いや…!」
大地は本能で思わず身を引いた。
その行動をナブーは待ち望んでいたようで、嬉しそうに大地を追いかけてきた。
「おおーっと待ちなさい」
「うぅ、う〜…」
大地の瞳がみるみると涙で潤んでいく。ナブーはそれを見て、胸が高鳴るのを覚えた。
「まだ入ってないっつーの」
「あぅっ」
ナブーは容赦なく、大地を捕まえてまた挿入の体勢になった。
大地はそれから逃れるようにさらに頭の方に逃げた。
しかし座敷と広縁を遮る障子にぶち当たってしまい、もうこれ以上どうしようもなかった。
「あ〜あ、そんな悪あがきしてっから、お前の愛しいお方の傍に来ちまったぞ?」
「ぁ、っっ、〜〜!」
「こりゃいいや。オレたちのまぐあい、すぐそこで聞いててもらおうな〜」
「うぅ、う〜〜〜!」
大地はもう限界だった。
ナブーにレイプされたシャマンが、どんな想いで泣かないようにと自分に言い聞かせてくれたのか。
それをまっとうしたいのに、恐怖と羞恥と、そのシャマンへの恋情と憐憫がごっちゃになって自我が保てなかった。
すべてに耐えかねて、大地はついに泣き出してしまった。
「ひっ…く、うぇぇ…うぅ〜〜…」
「…そう来なくっちゃな。泣くの耐えるのもゾクゾクしたが、それでも結局こうなるんだ。ガキ犯す旨み、ありがとよ」
もうナブーは容赦なく、くっつけた亀頭を大地に埋没させようとその身に力を込めた。
「いや、いやっ!!!」
ずり上がろうとしてももうナブーは大地のいっさいの自由を許さなかった。
小さな菊門をくすんだ桃色の鈴口がじんわりと割り開いていく。
「……!!!」
信じられないぐらいの猛烈な負荷が入り口にかかり、その圧迫感に続いて激烈な痛みが大地を襲った。
「…〜〜〜〜〜!!!!!」