百華煉獄115
 目の前の障子の向こうで、大地がナブーの魔羅を挿入されて苦しがっている。
 懸命で泣き虫で、でも責任感の強いあの大地が男に凌辱されている。
「……!!!!!」
 シャマンはくやしくて情けなくてたまらなかった。
 大地は自分のせいでこんなタチの悪いサディストに身体を売る羽目になってしまった。
 いてもたってもいられず思わず立ち上がりかけたが、自分が出て行くことは許されない。
 そうすれば大地が誰より守りたかった施設の弟たちが、同じ危険に晒される。
 助けてやりたい。でもできない。
 そのジレンマにシャマンは気が狂いそうだった。


 ナブーはじっくりゆっくり、確実に魔羅を大地の中に忍ばせていく。
「おおお〜…これが名門の中…ちんぽがっ…とろけちまうぜェ…!」
 亀頭の半分をどうにか入れて、ナブーは菊門の感触に声を震わせた。
「ぎっちぎち…だけどそろそろひとつめの真珠がお邪魔しまーすよっと」
 今の状態でも苦しくてたまらないのに、そこにいびつなでっぱりが加わって大地を一層辛くさせた。
「ぁ、…っっ…!!」
「はいはい、痛いでちゅね〜」

「!!!」
 広縁であまりのむごさに俯いていたシャマンは、今のナブーの言葉にハッとして顔を上げた。
「ローション追加な」
 続いてナブーはそう言って、どうやら音の様子から大量に挿入部分に垂らしたようだった。
「これでちったァ入りやすくなりますかね」
「いっ…痛いっ、やぁ!うぅう…〜〜〜」
 無理矢理菊門に押し入っているのだろう、大地が泣きながら悲鳴を上げる。
「ひっん、痛い、痛いぃ…いやぁ…!!」
するとナブーが息を荒げながら切な気な声音で言った。
「興奮させないでくれ、これ以上おちんぽ様が膨らんだら入れられなくなっちまう」

 このナブーのセリフは。
 あの時のものだ。
 あの、オレをレイプした時の。
「…〜〜〜〜!!!」
 シャマンの目の前が真っ暗になった。そして、耳も遠くなってきた。

「ぁ、ぁ…、ひっく、ひっ…」
 どうにか無理矢理にでも半分は収められたが、大地の菊門はそれ以上の侵入が難しそうだった。
「うーん、全部はもうあきらめよ。どうだ大地、オレの魔羅ァ」
「うう〜…」
 涙をぽろぽろこぼして泣く大地に、ゾクゾクとナブーは嗜虐心を煽られてにんまり笑った。
 そしてそんな大地を見下ろしながら、腰を前後に揺らし始めた。

「っっ!!??」
 入っただけで尋常ならざる圧迫感と苦痛を与えてくる魔羅が出たり入ったりという動きをし始めて、大地はもうたまらず叫んだ。
「やあ!やめてェ!!!」
「やめませーん。お前もさっきの薬が効いてんだから、チッとはましなはずだぜ?」
「ひぐぅ、い…やだァ!!!」
「そんなこと言う口は塞いでやる」
 ナブーは身をかがめて大地に口づけた。
「んんっ!!」
「へへェ…」
 べろん、べろ、と少年の口内を貪るナブーは、濃厚なキスをしながら腰を打ちつける。
「や、やめ…!!」
 ナブーの口唇を逃れた隙に必死で叫ぶ大地に、ナブーは大きめの声で言った。

「だからやめねェッて。こっからが愉しいところだ、ほれ挿れてェ、抜いてー、挿れてェ、抜いてー」
 挿入のリズムに合わせて魔羅を出し挿れしてナブーがいやらしく笑う。
 シャマンの動悸が激しくなり、呼吸は頻度が高まって苦しくなった。
 あれはまさしく、自分を犯した時にもヤツが行っていたことだ。
「挿れてェ、抜いてー、ズーン、ズルー、ズーン、ズルー」
「あっ、ひっ…くっ、ぅぅ、んっ」
 大地の苦し気な声に、自分の過去がオーバーラップする。
 シャマンは我慢できずに耳を塞いだ。


「あー、ダメだ調子に乗ってたらイキそうになってきたワ」
 ナブーは声を上擦らせて嬉しそうに笑う。
「さすが名門だな。オレァ何万人のガキ犯してきたかわかんねェが、そん中でもトップクラスの具合だぜ」
 ナブーは大地を揺さぶりながら見下ろした。挿入の苦痛によって泣きじゃくったその顔は涙で濡れそぼり、呆然としていた。
 ぐったりした様子の大地に、ナブーはそっと声を掛けた。
「一緒にイくか」
 そして、再びピストン運動を開始した。
「っっ…!!!」
「よっしゃよっしゃ、もうちょっとちんぽ深く入れっぞ」
「やめ…!!」
 大地の制止などもちろんナブーが聞くはずがなく、大地の背中に腕を回してその体を少しだけ持ち上げる。
 すると大地の体重でさらなる挿入が可能になった。

「あぁ、イタ…!!!」
「もーうちょっと、もうちょっと…」
「っっっ…あ!!!」
 じわじわと入ってきたナブーの魔羅。
 もちろんその圧力は例えようもなく苦しかった。しかしひとつだけ大きく違う点があった。
 ナブーは確かめるように、少しだけ腰を擦りつけてきた。
「は…!!!」
 びくん、びくっ…と大地が痙攣した。
 さっき散々いじられたちんちんの根っこに、ダイレクトに硬いものが当たるのだ。
 痛みで縮み上がっていたおちんちんが自然と頭をもたげてくる。

 強い刺激に大地が戸惑っていると、ナブーはいやらしく笑った。
「オレのおちんぽ様の真珠はガキが嫌でもイケる場所に埋まってる。病みつきになるぞォ」
 ナブーはそう言って、いきなり細かく大地を揺すり始めた。
「っっっ」
「…ガキイキパールで前後不覚にイキまくれ」
「…ああああッッ!!!」
 大地はものの三秒ほどで、ナブーの真珠によってあっという間に絶頂を迎えた。

「おおッッ…すんげェ締めつけ…先にイクんじゃねーよ」
 そう言ってナブーは腰を振り出し、その場所を責める。
「あっ、ああ、あっ」
 まだ今の射精が終わりきっていないのにすぐに動かれて大地は困惑する。しかし、それとはうらはらにまた白濁を放ってしまった。

「んんん!!!!!」
「これ今の続き?それとも別の?まァどっちでもいいや、続きまーす」
「あっ……!!!」
 ナブーの手加減なく続く前立腺への虐めは、さんざん大地を弄んだ。
 彼の意のままおもしろいようにオルガスムスに達する大地は、結局この後三度イカされた。

 間髪入れず絶頂を体験した大地は、ナブーの巨根を菊門に収めたまま虚脱していた。
 シャマンが自分の頭上、障子のすぐ向こうにいる。
 ナブーに責められイカされ続ける自分を知られたくない。
 大地はずっとそう思って、必死で顔を別方向に向けたり声を押し殺そうと努力していた。
 しかしそれも虚しい抵抗に終わった。
 それどころかナブーにしっかり気づかれていたそんな想いも、彼を悦ばす材料のひとつとして提供されることになった。