「もうほぐれたか?」
アカベコはそろそろ頃合いではないかと踏んでクロマサに尋ねる。
その声は興奮で震えていた。
「ああ、時間かけてらんねェしな。そもそもオレの我慢が限界」
ふんどしをほどく間もわずらわしいといった感じで、クロマサは自身の勃起したペニスを露出した。
そこは前に実技研修室で大地にいたずら三昧した時と同じように、最高潮にそそり立っていた。
すぐさま強引に開かせた大地の脚の間に割り入り、ビクンビクンと脈打つ魔羅の先を菊門にあてがうべく腰を落とす。
「!!!!!」
ピンク色をした幼い菊門に、ぴと、とクロマサのまがまがしい色の亀頭がくっつく。
「…ほォら、未開発の名門にお邪魔しますよォ…」
クロマサも興奮が極まって呼吸が整わず、吐息交じりに出す声が震えている。
大地はどうにか抗おうと、精いっぱいの力でクロマサの魔羅から離れようと暴れた。
「んー!!んんー!!!」
「ああっ…お前急にじたばたすんなよ、思わずイッちまいそうになっただろうがっ」
大地を押さえつけるアカベコは、またもや密着した魔羅を刺激されて腰をびくつかせた。
ぺちっ!と大地の片尻を叩いてじっとしているよう戒めた。
その間もクロマサの鈴口は大地を捕らえていて、圧力をかけようとしている。
「ぎひひ…」
「うェへへ…」
ふたりの男の低い笑い声が不気味に響く。
絶望感の中で大地はアカベコを見た。
彼は首を少し持ち上げ、その視線を大地の菊門とクロマサの怒張したペニスに向けていた。
小さくて白いふたつの丸みの間に、これ以上なく怒張した男の魔羅。
そのくすんだ桃色の頭はでろりと大きくなり、双丘の中心を捕らえている。
今まさに結合しようとするその一点を見据えて笑みを浮かべた表情は性的な欲望を満たす悦びが知らず知らずこぼれ出たもので、それゆえに元々雀の涙ほどもない
知性や品性といったものがすべてそぎ落ちていた。
どうすることもできない無力感の中で、大地はあることに気づいた。
「…?」
アカベコの意識が大地とクロマサの結合部に集中しているせいだろうか、大地の口を押さえる力が弱まっている。
口とアカベコの手の間にわずかにできた空間。
これならば、と大地は一瞬の隙をついて、口を覆うアカベコの分厚くて太い人差し指に噛みついた。
「あぁイッテェ!!!」
いきなりの激痛にアカベコは叫んだ。
その声に驚いて、挿入体勢だったクロマサが顔を上げる。
「何しやがんでェこのガキ!!」
アカベコはすぐさま大地の頬に一発、平手打ちした。
「あッ…!」
大地は小さく悲鳴を上げた。
腹が立って力任せに叩いたものだから、その小さな頭はなすすべもなくすごい勢いで右方向に向けられた。
首には激痛が走り、大地だけに聞こえる『グキ』という嫌な音が頭の中に響いた。
直接ぶたれた頬は痛みよりしびれる感覚が強く、とっさに何が起こったのかわからなかった。
ずんやりと視界が狭くなっていく。
「……ぅ、ぁ…?…」
どうやらアカベコに殴られたせいで、意識が朦朧となってきたようだ。
「ったく、油断してたらたちまちこれだよ」
忌々しそうに舌打ちをしながら、アカベコは噛まれた人差し指を舐めた。
そして胸に寄りかかる大地を見下ろして睨みつける。
クロマサは大地に歯向かわれたアカベコを笑った。
「でもよォ、これぐらいファイトがあるガキの方がレイプしがいがあってオレァ燃えるぜ?おもしれーから思う存分抵抗するだけしてくれよ、せいぜい
がんばったところでその努力も虚しくオレらにヤられちまうんだけどヨ」
そんなひどいことを言うクロマサの意見にくっくっと笑いながら、アカベコは大地の反応を見ようと顔を覗いた。
「……あ?」
アカベコに力なく身を預ける大地の目がとろんとしている。
大地は殴られたショックで意識を失いかけていた。
「お、おいクロマサ、大地がヤベェかも…だ、大地!」
アカベコの呼び掛けに応えようとしたものの視界はどんどん狭くなって、耳も遠くなってきた。
(あぁ、ダメだ…ライタ、カイト…!!)
最愛の弟たちを心の中で強く想いながら、大地は哀れにも意識を手放してしまった。
「うわ…大地!!」
とうとう目を瞑ってぐったりとした大地を見てアカベコは青ざめた。
自身の胸の上のその小さな肩を揺すっても、大地は長いまつ毛の影を目元に落としたままなんの反応も見せない。
「ど…どうしようクロマサ、大地が…大地が死んじまったかも!」
アカベコは自分がカッとなって殴ったせいで大地を殺してしまったと焦った。
子どもをレイプはできても命まで奪おうなど考えたことのないアカベコは、もう半泣きでクロマサを見上げている。
クロマサは打って変わって冷静そのものだった。
大地の手首をとって脈を測った後、その口元に耳を近づけ呼吸を確かめた。
「大丈夫だ、脈は安定してるし呼吸も整ってる。第一オレたちこいつが死ぬようなことまではしてねェだろうが。ちったァ落ち着けよ」
アカベコは苦笑交じりにクロマサにそう言われてホッとした。
そして、少しバツが悪そうな顔をして大地に呼び掛けた。
「大地、大地!!」
アカベコに肩を揺り動かされても、その腕の中で大地はぐったりとしたままだった。
「だ…」
その様子に再び焦り出したアカベコを、クロマサは静かに手で制した。
「ちょうどいいじゃねェか」
「へ…?」
クロマサはニタリと口元を歪めて、不思議そうに見上げるアカベコに笑いかける。
「このまま気絶しといてくれた方が、静かでちょうどいい」
そう言って大地の背後からのしかかり、その首筋にじゅるるっ、と音を立てて吸いついた。
「抵抗してくれた方がおもしろいっちゃァおもしろいが、時間に限りがあるからな。さっさと輪姦しちまおうぜ」
そしてクロマサはアカベコの魔羅に視線を寄越し、フン、と鼻を鳴らす。
「オレもお前も、お預けが長かったもんだからもう待てねェだろう?」
自分の胸で静かに気を失っている大地の顔。
ぶたれて赤くなった頬は恐怖と絶望のため流した涙で濡れている。
その様子は痛々しかったが、それすらもこの男たちの前では嗜虐心をそそる材料以外の何物でもなかった。
「……」
クロマサの言う通りだ。早くこの大地の名門を味わいたい。
アカベコはごくり、と唾を飲み込みうなずいた。
「なんだかんだと時間がかかっちまったな。やっとこさ念願の大地の尻穴に挿れられる」
意識のない大地の脚を簡単に開いて、そこに割り入るクロマサ。
再度ローションを塗りなおした男根は納まるべきところに納まろうと怒張しきっていた。
大地の意識がなくなったことを逆手に、クロマサは本格的に大地にペニスを挿入しようと腰に力を入れた。
「…がんばって抵抗したのに気ィ失わされちゃって…その上レイプされちゃうなんて、なんて可哀想なんだろうね〜大地くん」
「でも仕方ないよな、名門の身に生まれたんだから。そういうのはひとりでも多くの男たちに味わってもらわないと」
アカベコはそう言いながら、大地の菊門へ魔羅が納まる瞬間を見ようと首を伸ばした。
小さくて穢れを知らない丸いふくらみの間に、たけり狂った男根が見える。
「ぐふっ…」
そのエロティックなコントラストに知らず知らず下品な笑い声が漏れた。
ハァ、ハァという男たちの荒い息遣いだけが用具室に響いていた。
ふたりは『意識のない子どもを犯す』ということにもすさまじく興奮した。
「お前は結局、オレに犯される運命だったんだよ」
クロマサは三週間前から念願だった大地とのセックスを敢行しようと、その小さなアナルへ自身を進めた。
アカベコはさっきと同じように、食い入るようにクロマサのペニスが大地の中へ入ろうとするところを見つめていた。
「…っ」
魔羅の頭がほんの少しだけ大地に埋まった時、クロマサの耳に頭上のアカベコから小さな声が上がった気がした。
しかしクロマサは自分の行為に夢中であまり気に留めなかった。
大地の腰を引き寄せ、勢いに任せて亀頭を埋没させようとする。
「ひへ、痛くて起きちゃうかな〜?反応が愉しみだぜェ」
クロマサが愉しげに笑ったその時、アカベコがはっきりうめいた。
「…ぁ、あがっ!?」
「さっきからうるせーな。舞い上がって早々にイッちまったのかよ」
固唾を飲んで挿入を試みている時に雑音が入るのでクロマサはイラついてアカベコの方を見た。
その瞬間、アカベコの黒目がぐるりと反転した。
「…?おい?」
白目を剥いたアカベコは持ち上げていた首に力が入らなくなったようで、テーブルの上に頭を投げ出した。
そのため後頭部からガツン!と結構な音を響かせた。
良く見ると彼は小さく痙攣しており、口から泡を噴いている。
「…なんだ…?おい、アカベコ」
ただごとではない様子を察知してクロマサはアカベコに呼び掛けるが、返事はない。
どうやらこいつも大地と同じように意識を失ってしまったようだ。
興奮の果てに、もしや頭の血管がどうにかなったのではないか。
おいおい、こんな時におっちんじまったのかよ。冗談じゃないぞ。
いやしかし…オレはこのままとっとと大地をレイプして、それを全部アカベコのせいにしちまってもいいな。
そうすりゃすべて丸く収まる。こいつにゃ悪いが、それが得策だ。
などと思ったその時。
クロマサは何者かに後頭部を掴まれた。
