スリーパーズ19
 覆いかぶさりながら、シャマンは大地に告げた。

「ラビがナブーにしていることと、オレが今からお前にすること…それをよく覚えておけ。その2つが、お前たちが唯一オレたちに出来る、『ご機嫌とり』なんだからな」

 恐怖に支配され固まる大地に、シャマンは挿入を試みた。

「ひぐっ」

 アナルに、指以上の圧迫感を伴う痛みを感じた大地は、思わず呻いた。

 シャマンはまたこの場所に何かを入れようとしている。先程まで指で弄られていた部分に何が起こっているのかと、大地はどうにか身を起こして確認した。


 その目に飛び込んできたのは、信じられない光景だった。

 シャマンのペニスが大きく膨れ上がり、それが自分のアナルへと伸びていたのだ。


 まさか…と絶句する大地の耳に、シャマンの声が残酷に響く。

「ローションの量が足りないみたいだな」

 シャマンはローションの容器を高々と掲げ、それを逆さにして中身を自身のペニスに垂らした。

 透明でかなり粘度の高い液体が、どぷ、どぷん…と音を立てながらシャマンのペニスにまみれていく。そこは脈打っており、色といい形といい、凶悪な禍々しさを放っていた。


 シャマンは再び大地に覆いかぶさる。大地は慌てて叫んだ。

「いや…いやだっ!放してェ!!」

 シャマンは嗜虐的な笑いを浮かべ、抗う大地へと身を進めた。

「あっ…うぅん!!」

 大きく怒張したペニスが、大地のアナルへと侵入を開始した。頭の部分がぐっ!とすごい力で入ってくる。

「ひ…や、やだぁっ…!」

 激しい痛みから逃れようと、大地はマットレスの上方へ移動しようとする。当然シャマンはそれを許すはずもなく、思いを遂げようと追いかけた。

「ふぅぅっ、痛い、痛いっ…やめてぇっ!」

 大地の悲痛な叫びが、かえってシャマンを刺激する。その声はラビとナブーにも届いていた。


 恍惚とした顔でラビのアナルにむしゃぶりついているナブーは、いったん身を離してひとりごちた。

「大地が一足早くハメハメされちゃったみたいだな」

「…ふ…ぅ…」

 ナブーはラビのペニスをこする手は止めずに大地の方を見ている。ラビも、ナブーの精液で光る顔をそちらに向けた。

「っ!!」

 ラビの胸にずきりと痛みが走る。

 大きく拡げられた大地の脚の間に、シャマンの下半身がゆっくりと埋まっていくのが見える。顔は見えないが痛みにあえぐ大地の声だけははっきりと聞こえてくるのが、さらに哀れさを誘った。

 ラビは大地の痛々しさに耐えられず、目をそらせた。


「ん〜、初物がハメられる声は何度聞いても興奮するぜ〜」

 大地の悲鳴をうっとりとした表情で聞いているナブー。

「でも一番興奮するのは…やっぱ自分がハメハメすることだわな!!」

 ナブーは高らかに笑って、うつぶせで床に転がっているラビを四つん這いにし、後ろから犯した。

「……っ!!!」

 ラビはあまりの激痛にのけぞった。

「…お前は、黙っちまうタイプなのか。ふふん、それはそれでたまらんな」

 強引にラビに挿入しながら、その幼いペニスに手を伸ばす。根っから少年愛者のナブーは、ラビの身体をこれでもかと味わおうとしていた。


「いや、いや、いた…っ…」

 挿入を続けながら、シャマンは大地に言い聞かせた。

「っ…おい、力を抜けっ…!うまく入らないだろうがっ!」

「〜〜〜――――!」

 みり、とアナルが裂ける感覚があった。シャマンのペニスの頭は、大地の中に埋没していた。

 大地のアナルはシャマン自身をこれでもかと締めつける。シャマンは痛いくらいだった。

「ひぃん、んぅう…っ」

 自分の下で大地が経験したことのない痛みに耐えるのを見ながら、それでもじりじりと身を進める。シャマンは半分ほど収めたところで動き始めた。


「……っ…!?」

 収めるだけでも限界なのに、それを出し入れされて大地は反射的にりきんだ。

「…!力を抜けと言ってるだろうっ…!」

 シャマンの容赦ない命令に、大地は泣きながら必死で訴えた。

「やぁっ、抜いて、シャマン…ちんちん抜いてェ!」

「くくっ。そんな頼み、どんな男が聞くというんだ?」

 ぐっ、ぐっ、とそのままピストンを続けるシャマン。

 痛みにのけぞる大地の姿態が、シャマンの征服欲をさらに刺激する。シャマンは大地にいきなりくちづけた。

「んんっん…!」

 さらに舌をこじ入れられた。顔を逃そうとしてもシャマンは追いかけてきて、その舌で口内までも蹂躙する。

 シャマンはそのまま大地の小さなペニスに手を伸ばした。そこを器用に愛撫しながら、大地の反応を眺めた。


「ぁっ…はぁっ、ん〜んぅ」

 貫かれた上にキスされ、さらに性器を弄ばれる。

 重なった口唇の隙間から、苦しげな、それでいて切なげな声を漏らす大地に、シャマンは満足そうにほくそ笑んだ。


 大地は、その時初めて気づいた。

 自分が極めて性的な、いやらしいことをされていると。

 セックスやフェラチオの知識がない大地にとって、キスや性器に触れられることの方がセクシャルだと認識しやすく、明確だった。

 ただ暴力をふるうだけじゃない。この男は、性的なことで自分たちを支配しようとしている。それは殴られたり蹴られたりすることよりも、ずっと恥ずかしくて耐えがたいことだ。

 ましてや、自分やラビは男だ。男が男に性的な屈辱を与えられている。

 いくら子どもでも、そんな目に遭って大地の自尊心は大きく傷つけられた。


 だんだんと息吹き始めた大地のペニスに気をよくしたシャマンは、口唇を離して饒舌に語り始めた。

「お前たちは、入所した時から校医のケヴィンや他の看守どもから目をつけられていた。最年少でまだ幼く、かつ見た目もいい。こんな風に虐待のしがいがあると思っていたんだろう。

ただ、オレがお前たちに目をつけたことでヤツらは手出しができなくなった。ヤツらはオレに逆らえないからな」

 フッ、と可笑しそうに笑って、苦しむ大地の目を見つめ続ける。

「オレのおかげで、お前たちは大勢の男たちから犯されることはない。感謝しろ」


 絶望する大地のペニスは、シャマンの手の中で勃起していた。巧みに責められ、大地は思わずあえいだ。

「あっ、あん、あ…!」

 シャマンは大地のペニスを、サディスティックに激しくこすり上げる。

「あくっ、はぁっ…いや、やぁっ!」

 責め苦に大地が悲鳴を上げた次の瞬間、ペニスを掴むシャマンの親指がピンクの亀頭へ伸び、ぐりぐりと追いつめた。

「―――――っ!!」

 経験したことのない強烈な感覚に襲われて、大地は身体を縮ませ果てた。

「っ…」

 収縮する大地のアナルに自身のペニスを強く締めつけられたシャマンは、危うく共に果てそうになったがどうにか堪え、息を荒げた。


「あ…はぁ、はぁ…」

 大地は肩で息をしながら、とろんとした目でどことも言えない方向を見つめている。

「…まだ出ないのか」

 いまだ絶頂の余韻に浸る大地に、そのペニスが射精していないのを見てシャマンがひとりごちた。

「精通もまだのクソガキに、オレはナメられていたというわけだ」

 大地に対してか自分に対してか、軽く嘲笑めいた口調で呟き、シャマンは身を起こした。

 大地はこれまでペニスに触れると気持ちいいなという感覚はあったが、それを追求したことはなかった。

 ゆえにシャマンの言っていることも理解できない。それほどまでに、大地は性的な知識に疎かった。


 シャマンはマットレスに呆然と寝転ぶ大地を見下ろして、ちろりと小さく舌なめずりをした。そしてピストンを再開する。

「あぁっう!!」

 頭がぼんやりしていたところを激しい痛みに襲われて、大地はまた叫ぶ。

 手錠をかけられた腕はシャマンの拘束から免れてはいたが、抵抗を試みる気力はもうなかった。

 揺さぶられるたびに手錠が大地の胸で冷たく跳ねる。そのリズミカルな音は、遠くから大地の耳に響いていた。

 視界は涙でぼやけ、自分の上を上下するシャマンの姿があまり見えない。大地はただただ、シャマンの凌辱に翻弄され続けた。


「くくく…」

 性的なことを知らない、ウブな少年。それなのに、こんなところで自分に身も心も犯されてしまった。

 なんて哀れな少年。

 大地のことをそんな風に思うと、シャマンは猛烈に高揚した。ペニスの出し入れが激しくなる。


「ひああっ!」

 ズンズンと突き上げられるその衝撃に耐えかね、大地は眉根を寄せてますます苦しげな表情を浮かべる。その顔にシャマンの汗が一滴、ぽたりと落ちた。

「あっあんっ…いっ…!」

 シャマンは一心不乱に腰を打ちつけた。大地はなすすべなく痛みに耐える。

「く…!」

 小さく呻いて、シャマンは大地のアナルからペニスを引き抜いた。そしてすぐさま大地の白い腹部へ盛大に精液を放った。