スリーパーズ36
「休んでるヒマはねェぞ」

 ずっと我慢していたナブーが、震える大地をテーブルからさらう。大地が自分の名前を言わなかったことに拗ねているようで、口唇をとがらせていた。


「いやっ!いや!!」

 続けてこの男に犯される。ここに連れてこられる時点で覚悟はしていたが、実際、先程のレイプの後だ。あまりにもむごく、苦しく、大地は抱えられているナブーの腕の中でもがいた。

 ナブーはそれにまったく構わず、大地を自分のベッドに放り投げた。

 その拍子に、ベッドの上に積み上げられている卑猥な本やDVDが崩れ落ちた。それはベッドの下へ、また投げ込まれた大地の上へ、あらゆる方面へ散らかっていく。

 その痛みよりも、犯されたばかりの身体をしたたかに打ちつけた方が辛く、大地はたまらず声を上げた。

「いっ…!」

 そんな大地の顔の隣にある1本のDVDを手に取り、ナブーが大地に見せた。

「おい、これ覚えてるか?」

 目の前に現れたDVDは少年院モノ。タイトルの横には『シリーズ第21弾』と書いてある。

 これは、いつか無理やりナブーに見せられた少年ポルノ雑誌の、レイプものDVDコーナーで取り上げられていた少年院が舞台のものだ。

 大地は当時あまりにも衝撃的だったので、シリーズ何作目まで記憶していた。


「観てみたくて買ったんだけどよ…よォく考えたら、その必要なかったな」

 ナブーはそう言いながらベッドに乗り上げ、大地を組み伏せた。ニタリと笑って続ける。

「オレは…こんな作りモンじゃない本物の少年院のガキを、本当にレイプできるんだもんな!!」

「……っ!!」

 ナブーは大地の頭上や身体のわきに転がるポルノ雑誌、DVDを、乱暴にベッド上から腕でかき落とした。バサッ、ゴトッ、と音を立てて、追い払われたものは次々と床に落ちていった。


 狂気めいた迫力で、ナブーは大地の心を恐怖で満たしていく。

「ぐふふ…2ヶ月ぶりのファック…愉しもうぜ?」

「〜〜〜〜…っ」

 大地のシャツのボタンを上から順繰りに外しながら、ナブーは首筋に顔をうずめてきた。ナブーの口の周りに生えているひげの感触。2ヶ月前に地下室で一晩中弄ばれた時のことを、

鮮明に思い出す。

「うぅっ…く…ひっく…」

 恐怖心と嫌悪感に包まれ、声を上げ泣きだしてしまった大地。その頭をナブーは撫でながら慰めた。

「おーおーよしよし。オレはシャマンと違って優し〜くしてやるからなー。怖くないぞォ?」

 そう言って大地の頬に手を添え、くちづけた。


「っ!」

「〜…へへ…」

 大地が泣きだしたことも、ナブーの欲情をあおる1つの要素でしかない。

 分厚い舌を大地の柔らかい舌へからめ、上顎や歯列をねちっこくなぞってくる。身体の隅々まで味わおうとするナブーのやり方が、大地は気持ち悪くて仕方がなかった。


 奥のベッドで重なる2人を見ながら、シャマンは自分のベッド横のソファに腰掛けた。

 ナブーは、大地の剥き出しのペニスを指先で器用に愛撫する。反応をしっかりと傍で見たいがために、大地の肩を抱き寄せてその顔を間近で見つめた。

「ぁっ…う、ふぅ…ん〜っ」

「…おっきくなってきた」

「や、あんっ」

 声を上げる大地に気をよくし、ナブーはゆっくり下へ下がり大地の幼いペニスをそっと咥えた。そして次の瞬間、じゅるん!と大きな音を立ててそこを一気に吸い上げた。

「ひあっ!!」

 ナブーはそのまま顔を上下にし、大地のペニスを強く吸い続ける。

「あっ、あん、やだ、吸っちゃダメぇっ…やぁっ!」

 大地の制止の言葉はよりナブーの心に火をつけ、最大にペニスを吸引された。

「〜〜〜〜っあ!」

 トクンっ!とナブーの口内に射精してしまった大地。ナブーは満足げにその精液を喉を鳴らして飲みほした。

 そしてベッドに横たわる大地の腕をとり、その身を起させる。代わりに自分がそこに寝転んだ。

 体格の良いナブーがベッドを占領したため大地が退こうとすると、ニタリと笑って言った。

「オレの顔をまたげ」

「っ…!!!」

 顔を赤く染め困惑する大地を、ナブーは強引に引っ張った。

「あっちの方を向いて…おら、脚おっぴろげてオレの顔をまたげってんだ」

 大地はナブーの脚の方向へ向かされ、腕や脚を無理矢理掴まれてその顔にまたがらされた。ナブーの目の前に自分の性器やアナルがあり、そこを見られていると思うとたまらなく恥ずかしく、

腰を浮かせ気味にしていた。

「ぉおわ〜…こりゃ絶景だ…エロいわ」

 ナブーは感嘆の声を上げ、大地のお尻を両手で掴む。

「あっ!」

 先程のシャマンとのセックスでついたローションを利用して、ぬるぬると滑りのよいお尻を撫でまわしている。


「ひひ…ハァハァ…ちんちん舐めてやるから、腰を落とせ」

 そう言って大地の腰を、ぐん、と抑えつけ、口元にきたペニスの先端を舌でチロチロと愛撫する。

「ぅんっ…!」

 ナブーはさらに大地の腰を自分の顔へと押さえこみ、ペニスどころか睾丸までも口に含んでむしゃぶりついた。

「はあ、あう!…うぅんっ」

 あえぐ大地は身体に力が入らず、ナブーの巨体に完全に乗り上げて身を預けている状態だ。ナブーの厚い胸板を経て、大地の顔はちょうど下腹部にかかるところに位置している。大地の吐息が

腹にかかるたび、ナブーのペニスはさらに大きくなっていった。


 ナブーは口の中で大地のペニスが再び芽吹いているのを感じながら、自身のずっと怒張し続けているペニスを大地の目の前に示す。

「お返ししてくれ」

「……」

 ナブーのペニスは相変わらず太くて短い。ナブーのペニスに近づくため、大地はその巨体によじ上って行った。

 手を伸ばし、自分の口元へナブーの先端を近づける。それだけでナブーは身体をひくつかせた。

 ためらいながらもペニスを咥える。相変わらずの臭気。大地はたまらなかった。

「んぅう」

 ナブーはずっと我慢していたため、腰をわななかせて大地のフェラチオに反応した。

「あ…ああ、いいぜ大地…」

「んぐぅ、ぉくっ」

 大地はナブーに早く果ててほしくて、ペニスに懸命に舌を這わせた。口ですることに大きな抵抗はあるが、アナルに突っ込まれるよりは身体に負担が少なく、随分マシだった。苦しいアナルセックスを

1回でも少なく済ませたかったのだ。

 手もつけ加え、ナブーを責めた。小さな手で太いペニスをしごきながら、先端を口唇でねぶる。

「うお!…は〜すげェ、めちゃめちゃ気持ちいい〜〜…」

 ナブーは能動的な大地を悦んでいた。


「っ、こっちも負けずに気持ちよくしてやるからな」

 自身のペニスをフェラチオしているせいで、先程まで目の前にあった大地の下半身が遠く離れてしまっている。ナブーはなんとしても大地のペニスを舐めたくて、首を無理やり起こして舌を伸ばそうとした。

 だが、やはり体格の差があるためどんなに近づこうとしても無理だった。このまま最高に心地いい大地のフェラチオに身を任せていてもいいのだが、なんとも美味しそうな少年のお尻やペニスが

視界に入り、そこに触れたい衝動をどうしても抑えきれない。

 ナブーは自分のペニスに奉仕する大地の腰を持って、自分の顔の方に引き戻した。その途端、大地の口からはナブーのペニスがぽんっと飛び出た。


「っ…!」

 戸惑う大地の下半身が目の前に帰ってきたことを悦びながら、ナブーは少年の勃起しているペニスの先端に舌を丸く這わせた。

 円を描くように丹念にぐるぐる舐める。大地は背中をしならせた。

「うぁん!…あんっ!」

 その声を聞いて、ひひひ…と笑うナブーの吐息が大地の股間全体を包む。そしてナブーはおもむろに大地のアナルに指を這わせた。

「っ!」

 シャマンに凌辱されたアナルは赤く腫れ、さらに敏感になっている。ナブーは首をぐい、と持ち上げ、そこに舌を伸ばした。

「…はぁ…ん…」

 アナルを指で拡げながら、巧みに舌で大地を追いつめる。フェラチオを中断させられた大地は、ナブーのペニスに手をかけたままだった。どうにか手でこすることは続けようとするのだが

その舌使いに翻弄されて、手の上下運動がおぼつかない状態だった。

「あぅっ、い…や…あっ、はん、あ!」


 ナブーは大地をもっと追いつめてやろうと、行為はそのまま続けながら上半身をゆっくり起こした。当然、ナブーに乗り上げていた大地は脚を拡げた状態で逆さの体勢になってしまう。

 ずりずりと大地の身体は下にずれ、ナブーのペニスが目の前に来た。ナブーは大地のアナルめがけて首を折り、本格的にそこを舐めることに集中する。

 シャマンのペニスで充分にほぐれているそこだが、固くした舌で皺をなぞったり、くちづけをしたり、ぐにぐにと内壁を舐めつくしたり、またもや粘っこい方法で大地の幼いアナルをこれでもかと

味わっている。

 一方大地は、苦しい体勢でお尻に悪戯されるのでたまったものではなかった。また、ナブー自身を早くイカせたいのに、そのペニスを指でこするのもやっとという状態で焦っていた。


「あん!!いやだぁ、やだ、やっん、はうぅ!」

 なんとかフェラチオで逃げ切りたい。1度でもアナルに侵入させないで済むのなら、と大地はナブーの亀頭を口で追いかけた。

 口を半開きにして顔を上げたその時、ソファに腰掛けて自分を見つめるシャマンと目が合った。


 シャマンは先程のレイプの恰好のままだった。ネクタイを外しており、制服のシャツのボタンは大半がだらしなくはずれていた。下半身は何も穿いていないようで、脚を組んでいた。

 シャマンの目は相変わらず氷のようであったが、いつもとひとつだけ違う点があった。その視線には、今まで感じたことのない熱をはらんでいた。

 無表情で威圧感はあるものの、どことなくそわそわしていて落ち着きがない。そうかと思えば、ナブーにおもちゃにされる自分のすべてを見透かそうとする意志のようなものが感じられる。

大地はたまらなかった。


 その視線から逃れたくて大地はギュッと目を閉じる。その時、ナブーが大地のアナルにいきなり指を挿入した。

「はぁぁ!!!」

 アナルの奥の敏感な部分に不躾に触れられて、大地はナブーのペニスを掴んだまま射精してしまった。びくん、びくんと小さく痙攣する。さかさまの体勢のためナブーの陰毛がすぐそばにあり、

大地の吐息でそれらが揺らめいていた。


「うお、すげぇ!オレ小学生のトコロテン初めて見たよ!!」

 ナブーは指を入れられたと同時に絶頂を迎えた大地を見て、感嘆の声を上げた。

「どうだ、オレ様のテクニックは?たまらないだろう」

 ナブーは調子づいて大地に語りかける。大地は何も答えずに薄眼を開けて、息が整うのを待った。

 そして、そのままナブーにフェラチオをしようとしたその時、身体をひっくり返されてベッドに横たえられた。

「オレのちんぽ握ったままイッちゃった挙句、まだまだおしゃぶりしたいって?…大地、そんなにオレのちんぽを気に入っちゃったんなら、今みたいにイイとこ当ててやるから、ケツで味わいなさい」

 早く射精してほしくてフェラチオしていたことを、都合のいいように解釈しているナブーは鼻歌まじりに自分のペニスにローションを塗っている。

 離れたソファからシャマンの笑い声が聞こえた。やはり自分の考えはシャマンに見透かされていたのだ。大地は恥ずかしくて赤面した。


 ナブーがのしかかってくるのを、大地は首を振って拒絶し上へずり上がった。

「い…いやだ…」

「何がいやなんだよ、さっきからお前がむしゃぶりついてたちんぽをハメてやろうってのに」

 ずい、と大地の脚の間にナブーが割って入る。完全に勃起したペニスを片手に、大地のアナル目がけて迫ってきていた。

「…うぅん!!」

「―――…お〜〜―――…」

 大地のアナルにナブーの太いペニスが入る。亀頭の圧力でアナルが拡張され、激痛が走った。

「ひん!…いた…痛いぃっ…」

「…ぐふっ…狭いなぁ、相変わらず」

 2か月ぶりに大地の中に入れて、ナブーは思わず歓喜の声を漏らす。

 自分の大きな身体の下で、ペニスの侵入に苦悶の表情を浮かべる少年。華奢な身体を懸命に捩って性的な虐待に耐える少年。

 犯される大地の姿態は、ナブーにとってこの上なく官能的だった。


「あくっ、あっ…!んっあっっ…あんん!」

 ナブーが腰を動かしだして、大地はそれについていくのに必死だった。そんな大地に以前と同じく、ナブーはいやらしく語りかけてくる。

「ほら、当たってるか?これが好きなんだろォ?」

「うぅ、うあっ、あん」

 大地がふと目を開けシャマンの方を見ると、やはりこっちを見ていた。

 ソファに腰掛けたまま前のめりになり、脚に肘をついている。その腕は口元に伸ばされ、両手を口の前で組んでいるため表情は分からないが、やたらと射るような視線が目についた。

 大地は自分が犯されているところをシャマンに見られるのがどうしようもなくイヤだった。

 レイプは身体ばかりか心まで犯されるものだ。尊厳を踏みにじられ、傷つけられる。

 ことシャマンの場合はそれが顕著だった。この男は大地の心がぼろぼろになっていく様を愉しんでいる。反面ナブーはとてつもなく下品で野卑たヤツだが、そういう面は持ち合わせていなかった。


 大地はシャマンから少しでも自分が見えないよう、ナブーの大きな身体を盾にして身を隠した。その行為が自分の腕にすがりついたように見え、勘違いしたナブーは悦んで大地をますます

粘着質に求めた。

 それを見てシャマンは鼻で笑い、おもむろに立ち上がってワインを飲んだ。その香りに包まれながら、ナブーに組み敷かれている大地を再び見つめた。