シャマンは再度、大地のアナルへ自身の亀頭をあてがった。そしてペニスに手を添えて、挿入の体勢に入る。
「……っ」
触れあったその部分を大地が見つめている。挿入されることを初めて心待ちにしている大地。
シャマンは自分も限界なのに、そんな大地をもう少し堪能したくて意地悪をした。
「…やっぱりやめよう」
シャマンのペニスが大地から離れる。今まさにこの疼きを癒してくれると思っていたのに、お預けを食らわされて、大地は泣きついた。
「やだやだっ、シャマン…意地悪しないでェっ」
思った通りの大地の反応を快く感じながら、シャマンは低く呟いた。
「くくく…オレにヤラれるのはずっとイヤだったんだろう？だったらやめてやろうと言ってるんだ」
「〜〜ぅ――っ…」
どんどんと強くなる快楽への渇望。大地は頭を２〜３度振った。そして小さな声で言った。
「…ぃ…入れてシャマン…」
ヒクヒクと胸をわななかせて、ペニスを懇願する大地。
熱に浮かされたような表情が、独特の色香を放っている。媚薬のおかげとはいえ、大地が自分のペニスを欲しがっているなんて。
シャマンは頭の芯がカーッと熱くなるのを感じた。
「……」
シャマンは何も言わず大地のアナルへペニスをあてがい、一気に挿入した。
「あああっ！！！」
「っ…！！」
待ちわびた刺激が、じんじんと疼くアナルの奥深くに与えられ、大地はそれだけで絶頂に達した。
シャマンはそんな大地にいきなりペニスをきつく締めつけられ、思わず果てそうになったがどうにか我慢した。
「すご…トコロテンじゃないか」
挿入だけでイッてしまった大地を見て、ケヴィンが感心したように言った。興奮で声が震えている。
「オレも大地を指だけでイカせたことあるぜ。…何にも知らなかったのに、エロい身体に開発されちゃったんだねェ」
ナブーは自慢げに腕を組んでケヴィンに答えた。
小さく痙攣しながら、ぴゅる、ぴゅくっ…と自身の胸に精液を放つ大地。シャマンはその様子を熱いまなざしでじっと見ていた。
大地のペニスは、ローションの作用だろうか、射精したばかりなのにまだ大きく張り詰めていた。
ペニスで串刺しにしたまま、シャマンは幼いながらも固く自己主張している大地のそこに手を伸ばす。
「っ…！！」
大地はイッたばかりの身体に刺激を与えられて、ビクリと大きく跳ねた。配管に繋がれている手錠がガチャンと音を立てる。
シャマンのペニスは、大地のアナルの中のローションにまみれ、猛烈なかゆみが生じていた。我慢できず、シャマンは激しくピストンを開始する。
「ふっあ、ああっ…あんんっ！」
「…っくっ…」
大地は、ローションで敏感になっているペニスとアナル両方を責められ、口元から唾液を流していた。一方シャマンもぬめぬめとしたローションでいっぱいのアナルに、動くたびに絡みつかれて
強烈な快感を得ていた。
「あ〜、あぁっ…ひっ、んんぅっ！」
シャマンの動きに合わせて、大地も腰をすりつけてきた。
挿入されたペニスをもっと気持ちいいところに当てようと、無意識に行われているその行為。大地と何度もセックスしたが、こんなことをするのは初めてだった。
シャマンは大地の乱れように強くあおられ、その口唇にむしゃぶりついた。
「ふっ…！！」
大地のすべてを味わいつくすように、口内までも蹂躙する。その勢いに、大地は戸惑った。
ズン、ズンとピストンが繰り返される中、大地はふと違和感を覚えた。
「……？」
ローションを塗られている部分から、急激に熱が冷めていく。今しがたまで自らを失うほどにまで自分を支配していた疼きが、消え去っていく感覚があった。
「っく、ぅっん」
そのまま揺さぶられながら困惑した表情を浮かべていると、ケヴィンが自慰をしながら言った。
「あれ、もう切れちゃったのかな？」
「そうらしいな。２０分ってとこか」
ナブーが時計を見ながら答える。
それを受けて、どういうことか分からない大地に、シャマンが息を荒げながら告げた。
「このローション…即効性だが持続性は低いようだな」
大地の身体からは、先程までの快楽への切望が嘘のように消えていた。いつものようにシャマンのペニスを入れられて、身体を貪られている。
大地を一気に嫌悪感が襲った。
「っ…イヤっ…いやあっっ！！」
「…何がイヤだ。お前がオレのペニスを欲しいと言ったんだろう」
シャマンはわざと、大地の内部をぐりぐりといやらしく責めながら囁く。
そうだ、言ったことは事実だ。大地はカーッと頬を赤く染めた。
だがそう言わせたのはこいつらじゃないか。こんな妙な薬を使って追いつめておいて…、と大地は恥ずかしさと怒りでシャマンを睨んだ。
シャマンはその瞬間、めまいを伴うほどの強い陶酔を感じた。
「くっ…その調子だ、大地。オレを憎め」
部屋で聞いた言葉と同じことを繰り返し、シャマンは笑う。
大地が憎悪を露わにすればするほど、シャマンはゾクリとするほどの悦びに襲われた。
「なんだよ、このローションをもっと早く手に入れられてたら、こいつらでいろいろ遊べたのに」
明日退所する大地とラビでもっと試したかったらしいナブーは、口をとがらせながらケヴィンを責めた。
「見てのとおり、すごい効果だから爆発的ヒットで入手困難だったんだよ。今日に間に合っただけでも感謝してほしいよ」
ケヴィンは、人の苦労も知らないで、という風に言い返す。
「や〜、おれもちんぽでトコロテンさせてェ〜！！おいラビ、ヤるぞ」
大地とシャマンのセックスを見て我慢できなくなったナブーは、床に伏せているラビを引っ張り起こした。
「〜〜っ、やめろ！！」
ラビは必死で抗ったが、ナブーは構わずに嬉々として押し倒す。
「トコロテン〜、トコロテン〜」
「っ…！！」
ラビは、ナブーの凌辱に耐えるべく、ギュッと目を閉じた。
「おいナブー、ずるいぞ！そのローションはオレが手配したのに、お前が先かよ！」
ケヴィンは、在院者の中で特に目をつけていた大地たちと、最後の最後にセックスできると思って大喜びだった。それなのに損な役回りになって不満が爆発した。
チラ、と大地に視線を移す。
シャマンは今、大地を所有物のようにひとり占めしている。ケヴィンは２人の中でも特に大地を気に入っていたのだが、何せシャマンの大のお気に入りでは手の出しようがない。
チッ、とケヴィンは小さく舌打ちをした。
大地は歯を食いしばって、恨めしげにシャマンを睨み続けている。
シャマンは口の端をきゅっと上げたまま見つめ返していたが、ふと顔を上げケヴィンに声をかけた。
「ケヴィン、こっちへ来て大地にフェラチオしてもらえ」
「っ！いいのかよシャマン！？」
まさかシャマンがそんなことを言うとは思っていなかったので、ケヴィンはメガネの奥の目をまん丸に見開いた。
「ああ。こいつは上手いぞ。何せこのオレが仕込んだんだからな」
大地はシャマンに貫かれたまま、怒りで身を震わせた。フー、フー、と肩を上下させ、涙目でシャマンを睨みつける。
シャマンはそれを充分に感じ取りながらケヴィンを誘った。
「早く来い。無礼講の時間は短いぞ」
「…じゃあ、お言葉に甘えて…」
ケヴィンはシャマンに抱きかかえられている大地の横につかつかと歩み寄り、勃起したペニスを突きつけた。大地は顔を背けるが、シャマンが顎を掴んでケヴィンのペニスへと誘導する。
ケヴィンも早く咥えてもらいたくて、大地の髪を鷲掴みにしてペニスを口唇へこすりつけた。
顎を掴むシャマンの力が凄まじく、大地が思わず口を開けた途端、ケヴィンのペニスが勢いよく突っ込んできた。
「っ！！」
「――っ…ハァ…大地くん…」
憧れの大地の口に性器を包まれて、ケヴィンは大きくため息をつく。気持ちよさに腹がヒクヒクと痙攣していた。
「ぐっ、がぽっ…ぉふっ」
ケヴィンに頭を前後させられて、大地は泣きながらペニスに舌を這わせた。
自分が仕向けたことだが、他の男に恥辱を受けている大地を見て胸がざわめき落ち着かない。だがそれがさらにシャマンの欲情に火をつけていた。
「うおっ…大地くん本当に上手いよ…残念だなァ、今夜でお別れなんて。ずっとここにいて、こんな風にオレたちのおもちゃになってほしいよ…」
ケヴィンはうわ言のように恍惚の表情で呟く。シャマンはククッと小さく笑った。
ヨダレを顎から垂らしながらフェラチオをさせられる大地の耳もとに、シャマンはそっと近づく。そしてケヴィンに聞こえないように、こっそりと耳打ちした。
「オレはお前と今夜でお別れじゃないからな。明日も明後日も…この先ずっと、お前はオレのものだ」
「……！！！」
大地の頬に流れる涙の筋が太くなる。この男はこの先ずっと自分を支配するつもりだ。
それを改めて突きつけられて、大地は胸にズキン、と鋭い痛みが生じた。
「あっう、あぁ…ひぅぅ！！」
「…あ〜…！ラビはトコロテンしねえなァ」
遠くからラビの悲鳴と、ナブーの声が聞こえた。
シャマンはローションで疼く性器を大地のアナルで慰めてもらおうと、激しく腰を振りだす。口の中はケヴィンのペニスでいっぱいだった。
「んぐっ…おぐっ…！！」
小さく呻きながら、大地は自分にどこまでもつきまとおうとするシャマンの怖ろしさにゾッとした。何故オレなの？なんで…？
何度も疑問を繰り返すが、頭が混乱してもう何も考えられなかった。
最後の夜にふさわしい、恥辱にまみれた送別会は夜明け近くまで続いた。
