殿と大地之助 6
 ビクビクと身体が小刻みに震える。

 殿は、大地之助のおチンチンを口に含んだ状態で落ち着くのを待ち、優しく言った。

「…大地之助はまだ子供だから、精液が出ないのだな」

 大地之助は朦朧とする頭でそれを聞き、肩で息をしている。

 イッたばかりだというのに、おチンチンは硬く張り切ったままだ。

 殿は大地之助にうつぶせになるように促した。

「……?」

 何をされるか分からない大地之助は、四つん這いになって振り返る。

 殿は大地之助のなめらかな双丘を割り開き、覗き込んだ。

「っ…殿…?」

 恥ずかしそうに不安な表情を浮かべる大地之助に、殿は微笑みかけた。

「最初の夜はせっかちにここに触れてしまったから、痛い思いをさせたな。今夜は充分に濡らしてやるぞ」

 そう言って殿は谷間にそっと顔を埋めていった。

「あっ!…殿ォっ、そんなとこ汚いよっ」

 舐められているのが分かると、大地之助は慌てて腰を引いた。

 だが舌を這わすことをやめずに殿は答えた。

「汚いなんてことあるもんか。大地之助のここは桃色ですごく綺麗だよ」

 菊門のしわを丁寧になぞり上げながら、柔らかくほぐれさせていく殿。

「んん…んっ…あぅんっ…」

 大地之助は困惑しつつも、ぬめるような殿の舌の感触に身をゆだねた。

 殿は安心させるように、大地之助の背中をさすってやる。

 その手の温かさ、その優しさが心地よくて、大地之助のおチンチンの先端から知らず知らず透明な雫が垂れていた。

 殿の舌は大地之助の菊門の中に挿し入れられ、反発する壁を押し広げるように奥まで舐めつくした。

 充分に外側がほぐれたのを確認し、殿は大地之助を仰向けにさせた。

 小瓶から潤滑油を取り出して、右手の中指にたっぷりとつける。

 息をあえがせる大地之助の背中に左腕を回し、肩を抱き寄せる殿。

「…指、入れるよ」

 最初の夜の痛みを思い出し、大地之助は殿の着物を思わず掴んだ。

 ぬる…という感覚と共に、殿の中指がゆっくりと入ってきた。

「っ…くぅっ…」

 大地之助は第二関節まで指を迎え入れて、着物を掴む指に力が入る。

「どうだ、大地之助。痛いか?」

 大地之助を気遣い、殿は声を掛けた。

「っっ…ふぅっ…ううん、痛くない…」

 そう言って、切なげに涙ぐんだ瞳で大地之助は殿を見上げた。

 その言葉を聞いて、殿はさらに人差し指を菊門にあてがい、ゆっくりと入れていく。

「ひ、あっっ!!」

 大地之助は思わず腰を引いたが、わずかな痛みの中にある快楽に促され、殿にしがみついている。

 収まった2本の指は大地之助の中でぐにぐにと動き回り、次第に痛みは消えていった。

 ゆっくりと指を出し入れされて、大地之助はびくびくと身体をしならせた。

「はぁっ…あん、あん、あっ…」

 殿の胸に顔をうずめ、目をつむって耐えている。

 大地之助のその姿は、殿の愛撫を待ちわび、そしてゆっくりと味わっているようで殿はもう限界だった。

 2本の指をそっと引き抜いて、殿は息を荒くしながら言った。

「大地之助…そろそろいいかい?」

 殿は着物を脱ぎ、怒張した魔羅を取り出した。

 それは大地之助が甘く乱れる姿を充分に見て、完全に反り返っている。

 くすんだ桃色の亀頭は大きくて、全体がドクンドクンと脈打っていた。

 自分のモノと比べて色も形状も全く違う、大人の勃起した男根を初めて見た大地之助は恐怖心が芽生えたが、殿が自分を大事に扱ってくれていることや、

なにより殿と契りたいという気持ちが強くあった為、殿の問いにコクンとうなずいた。

 殿はふっ…と温かい微笑みを浮かべ、自分の魔羅に丹念に潤滑油を塗る。

 そして大地之助の脚を大きく開いて自分の肩に抱え上げた。

「入れるよ…」

 その言葉と共に、大地之助の幼い菊門に魔羅をあてがい腰を進めた。

 ぐっ!と男根の頭の部分が大地之助の中に入ってくる。

「うあん!!」

 指とは比べものにならない、ものすごい痛みと圧迫感が大地之助を襲う。

「ひっ…いっ…たっ!!」

 苦しそうに眉根を寄せて思わず声を上げた大地之助に、殿は慌てて腰の進入を止めた。

「大地之助、すまない…痛いか?」

 心配そうに見つめる殿に、大地之助は息を喘がせながら答えた。

「…んっ…痛いけど、平気っ…大丈夫だから、殿っあっ…続けてっ…」

 健気に耐える大地之助を見て、殿は愛しくてたまらなかった。

「分かった…大地之助、愛してるよ」

 そう言って殿はまたゆっくり挿入していった。

「……!!あぅっ、僕も…殿ォっ!」

 布団を掴む大地之助の手は、痛みをこらえる為力が入って真っ白だった。

 大地之助の中はすごくきつくて、殿の魔羅を半分までしか飲み込めない。

 が、殿は充分に大地之助に包まれて、しびれるほどの快感を覚えた。

「んっ…く、んん…」

 自分の中いっぱいに収まった殿の魔羅に大地之助が慣れてきた頃、殿はやんわりと腰を動かし始めた。

「ひっあっ、あっん、ぁっ!!」

「大地之助…!!」

 大地之助は殿の首の後ろに両腕を回し、痛みに耐えて必死にすがりつく。

 殿は、切なげに吐息を漏らす大地之助の半開きの口唇に口づけた。

「あふぅっ…と…のォ…」

 殿の手が大地之助の髪を優しく撫でる。

 その行為にも大地之助は愉悦を感じ、ビクビクと敏感に身体をわななかせた。

 自分を気遣い、包み込んでくれる殿。

 ずっとお仕えしていこうと心の底から思えた瞬間だった。

 その時、殿の手がピンと張りつめている大地之助のおチンチンに伸ばされ、全身に力が入った。

 そして菊門をさらにきつく収縮させ、大地之助は2度目の絶頂を迎えた。

「あはぁっ!!」

「……っ!!」

 殿はきつく締め付けられ、思わず達しそうになってしまったがなんとか堪えた。

 自分の腕の中で、あらぬ方向に視線をよこして絶頂の余韻に浸っている大地之助。

 なんとも色っぽくて、殿はもう自分を抑えることができなかった。

「すまん、大地之助」

 そう言って、殿は激しく大地之助を揺さぶった。

「っっ!!!」

 声にならない叫びを上げて、大地之助は殿の欲望を一身に受け止めた。

 大地之助の中で、殿の魔羅が一層大きくなる。

「あぅん、あっんぁっ…殿…!!」

「大地之助、大地之助っ!」

 一心不乱に腰を打ちつけ、殿は何度も大地之助の名を口にした。

「ひっあんっ、あっ…」

「だっ…大地之助…もう私は…」

 殿はそう言うと大地之助から自身を取り出し、大地之助のお腹に白い精をぶちまけた。



 お互い惹かれあうように小鳥のような口づけを何度か交わした後、大地之助は自分のお腹に吐き出された殿の精液を指に取った。

「…大人の人は、こういうのが出るんだね…」

 まだ夢の中にいるような口調でそれを見ながら呟く。

 殿は少し恥ずかしそうに返事をした。

「ああ。だがな、今日の感じだと大地之助もしばらくすると出るようになると思うぞ?」

「そうなんだ…」

 殿はちり紙でそれを優しく拭き取ってやった。

 そして大地之助の菊門にもちり紙を当て、性交の跡を綺麗にする。

「……っっ!!」

 大地之助の菊門は、大人の大きな男根が入っていた為傷ついており、ちり紙に血液がついていた。

 大地之助は痛そうに顔をしかめる。

 殿はそれを見て申し訳なく思った。

「大地之助、すまなかったな。初めてだというのに、最後は私が思わず我慢できなくなってしまって…」

 大地之助はううん、と首を横に振った。

「気にしないで、殿。僕すごく気持ちよかったんだから」

 ニコッと無邪気に笑う大地之助。

 子供らしい表情とはうらはらに、性交で上気した全身が何とも言えずなまめかしい。

 その落差に殿はまた欲情したが、これ以上の行為は大地之助の身体に負担をかける為必死で堪え、隣に寝転んだ。

 そして優しく抱き寄せ、大地之助の耳元で囁く。

「私もすごく気持ち良かったよ。ありがとう、大地之助」

 大地之助は桃色に顔を染めて、殿の頬にそっと口づけた。

 殿は途端に真っ赤になる。

「だっ…大地之助っ…私はお前をずっと大事にするよ。私にはお前しかいない」

 大地之助はふふ…と幸せそうに微笑んだ。

「僕にも、殿しかいないよ。ずっとおそばでお仕えするからね」

 2人は目を合わせて笑い合い、ピタリと寄り添い合って眠りに落ちた。